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【法定後見人】“りくりゅう”水準の絆はもう必要なし

【法定後見人】“りくりゅう”水準の絆はもう必要なし

ミラノ・コルティナ五輪フィギュアスケートペアで日本初の金メダルに輝いた“りくりゅう”。
強い信頼関係が話題になっています。
実は相続の世界でも、一度始まればずっと続いてしまう制度が存在していました。
それが「法定後見人制度」です。
今回は、法定後見制度の見直しについて岩佐税理士が整理します。


目次
1. “りくりゅう”と法定後見制度について
2. 一成年後見制度の現状と課題とは
3. 法定後見制度の改正内容
4. 不動産・相続との関係を見直しましょう


 

1. “りくりゅう”と法定後見制度について


ミラノ・コルティナ五輪フィギュアスケートペアで、日本初の金メダルに輝いた2人、
三浦璃来氏(24歳)と木原龍一氏(33歳)の二人の関係が話題になっています。

夫婦でも恋人でもない理想的な関係とも評されています。
夫婦や恋人なら愛情の絆という一言で終わってしまいますが、それを超えた強い信頼関係が二人に存在しているとか。

2月23日に放送されたNHKスペシャルの中で、三浦選手は木原選手のことをこう言いました。
「隣にいるのが普通みたいな。いてくれないと困る存在ですね。」

木原選手は三浦選手をこう表現しました。
「もう史上最高のパートナーで、璃来ちゃんしかパートナーはいないなっていうふうに思います。もし生まれ変わって、もう一度ペアするにしても、必ず璃来ちゃんとチームを組みたいなっていうふうに思います。」

将来引退後も二人の関係はずっと続くのか? 世間の注目を浴びています。
実は相続の世界でも、従来は“りくりゅう”のように一度始まれば、ずっと続いてしまう。
そんな法制度が存在していました。それは「法定後見人制度」です。

 

2. 成年後見制度の現状と課題とは

しかし法定後見人制度は、依頼者側から見て必要性がなくなった場合でも途中でやめられず、ずっと続いてしまうことが多いがゆえに、なかなか利用が広がらないという弊害も見られました。

厚生労働省の推計では、2025年時点で65歳以上の認知症患者数が471万6千人、軽度認知障害(MCI)患者数が564万3千人である一方、成年後見制度の利用件数は25万件と極めて少ない実態があります。

法定後見は、本人の判断能力が低下した後に家族などが申し立てると、家庭裁判所が後見人を選任するなどし、開始されます。
後見人は本人の代理で財産管理や契約などの法律行為をしたり、本人がした不利益行為を取り消したりできます。

法定後見は、判断能力に応じて、保護の必要性の高い順番に「後見・保佐・補助」の3類型があり、後見の権限が最も広いです。
ただ現在は終身利用に原則なっており、利用を始めると、本人が亡くなるか、判断能力が回復しない限り終えることができませんでした。

家庭裁判所が選ぶ後見人は弁護士や司法書士などの専門職が就くことが多く、報酬が本人の財産額に応じて発生し続け、月額2~6万円が相場です。


3. 法定後見制度の改正内容

ただ朗報です。法定後見制度が今後使いやすくなることになりました。
いったん利用を始めると原則やめられなかったのが、必要性がなくなったと家庭裁判所が判断すれば終了することが可能になります。

今後は「補助」に一本化し、本人が必要とする特定の事項ごとに家庭裁判所が認定します。
必要がなくなれば、終了できるようになります。

認知症の症状は様々で、支援のニーズも異なります。
判断能力については、法律行為をするには不十分だが、日常の金銭管理ができるのなら制度のスポット利用も可能になります。

例えば、高齢の夫婦で夫が死亡し、軽度の認知症の妻が残されたケースです。
妻は遺産分割協議で制度を利用し、遺産分けが決まったら終了する。
その後に一人暮らしを続けた妻が自宅を売却し、施設に移るなら改めて申し立て、手続きが終われば、利用をやめる。
こんなこともできるようになります。

今後は後見人の交代がしやすくなることも見逃せません。
現在は後見人自ら辞任するか、後見人に横領などの不正行為や著しい不行跡があるときに家庭裁判所が解任します。
そして、解任は後見人に就けない欠格事由となっています。

ただ後見人の中には、財産保護を重視するあまり、旅行や外食など家族が本人の生活の質向上につながるとして希望する出費を一切認めなかったり、介護施設でより適切なサービスを提供するために職員などが話し合う会議において、合理的な理由なく全く出席しない例もあるそうです。

こうした例は不正行為や著しい不行跡とは言いにくく、解任することが事実上困難でしたが、今後はより適切な身上保護は本人の利益とされ、家庭裁判所は解任手続きを進めやすくなります。後見人の質向上に寄与するでしょう。

 

4. 不動産・相続との関係を見直しましょう

任意後見や家族信託契約における対象資産としては、不動産も選択可能です。
以上のように、今後は後見人をスポット利用したり、不満が生じれば簡単に交代できるようになりますので、“りくりゅう”水準の強い絆を築く必要はもうなくなるのです。

不動産や相続の専門家にも相談しながら、後見人をフレキシブルに活用し、あなたの家族の資産を賢く守って下さい。

 当ブログを運営している三和都市開発は、
税理士とのパートナーシップを持っています。
相続に関するお悩みや、不動産資産の悩みについて
お気軽にご相談ください。
 

 

【当ブログ執筆者】

TFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト
社会保険労務士法人トップ労務マネージメント
税理士 中小企業診断士 代表兼CEO  岩佐 孝彦
TEL/06-4796-7771    mail/iwasa@tfp-j.com
公式サイト/www.tfp-j.com

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