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【自民圧勝で現実味】食料品ゼロ税率|食料品&不動産の消費税を考察!

第51回衆院選で自民党が圧勝し、注目を集めているのが「食料品の消費税ゼロ」です。
家計への影響が大きい政策ですが、消費税は単純な減税だけでは語れません。

本記事では不動産実務の視点から、
・一物二価 vs 一物四価
・免税 vs 非課税
という2つの切り口で、食料品と不動産の消費税構造を対比整理していきます。

 


目次
1. 自民圧勝がもたらす消費税政策のインパクト
2. 一物二価(食料品) vs 一物四価(不動産)
3. 免税(食料品) vs 非課税(居住用不動産)
4. 不動産オーナーが押さえるべき消費税実務の最終整理


 

【自民圧勝で現実味】食料品ゼロ税率|食料品&不動産の消費税を考察!

1. 自民圧勝がもたらす消費税政策のインパクト

第51回衆院選は自民党の圧勝に終わりましたね。

戦後最多316議席を自民党が獲得し、単独で定数の3分の2を上回りました。
維新36議席と合わせると、全議席465のうち与党で352を占めました。

これによって国民の生活に大きな影響をもたらすのが、自民公約の【2年間の食料品の消費税率ゼロ】でしょう。

今回は「不動産」の消費税について、食料品と比較する形で以下の2つの視点から考察します。

① 一物二価(食料品) vs 一物四価(不動産)
② 免税(食料品) vs 非課税(居住用不動産)

それでは一つずつ見ていきましょう。

 

 


2. 一物二価(食料品) vs 一物四価(不動産)

一物二価(食料品)

まず食料品の【一物二価】の問題です。自民公約が実現となれば、以下の形になります。

<食料品の消費税率>
ビフォー:8%(軽減税率), アフター:0%

外食には10%(標準税率)を据え置く可能性が示唆されているため、同じ食べ物であっても現行の8%がなくなれば、10%の税率格差が生じることになります。
この点について、外食産業から懸念の声が相次いでいます。

店内飲食の税率は10%だが、スーパー・コンビニの弁当がO%になれば内食との価格差が広がります。
結果として、外食する人が減るとのことで、全国の外食チェーン店などが加盟する野出じゃないかと日本フードサービス協会は警戒感をあらわにしているとか。

現在、酒類を除く食料品の消費税は8%の軽減税率が適用されていますが、店内で飲食する場合は10%で、食品や総菜、弁当などを購入してテイクアウトする場合は8%になります。

そこで、ファーストフードや牛丼店などでは、消費者へのわかりやすさを重視し、テイクアウトと店内飲食の価格を統一しているケースも多いです。
差額の2%分は事業者側が実質的に負担している例もあります。

2年間限定の消費税ゼロ%の影響で、テイクアウトと店内飲食の価格戦略にどう影響するのか、消費者の立場からも注目ですね。


一物四価(不動産)

食料品の世界が【一物二価】なら、不動産の世界は以下の通り、【一物四価】です。

1  実勢価格 実際に市場で売買される価格で、当事者間の交渉で決まる。
2  公示価格 国土交通省が毎年公表する価格で、土地取引の指標になる。
3   固定資産税評価額 公示価格の7割を目安に設定されており、市町村から毎年4~5月に送付される固定資産税課税明細に記載されている。
4  相続税評価額 公示価格の8割を目安に設定されており、国税庁が路線価を基に毎年7月に公表する。

 

これら4つの価格はそれぞれ異なる目的(取引・指標・税金)で使われ、不動産の価値を多角的に評価するために存在します。
「実勢価格」及び「公示価格」は不動産専門会社、「固定資産税評価額」及び「相続税評価額」は税理士に確認するのが賢明でしょう。

 

上記4つの価格差を活用した「不動産の相続税対策」は2026年度税制改正大綱で完全封鎖されましたので、ご注意ください。

賃賃マンションの場合、相続開始前5年以内に取得した不動産については、「相続税評価額」ではなく「実勢価格」で相続税の計算を行わなければならなくなりまし
た。

不動産の小口化商品についても、取得時期に関わらず「相続税評価額」ではなく「実勢価格」で相続税の計算を行うことになりました。
上記いずれの改正も、2027年1月1日以降の相続について適用開始となります。

 


3. 免税(食料品) vs 非課税(居住用不動産)

免税(食料品)

「消費税ゼロ」といっても、免税取引なのか、非課税取引なのかによって内容は全く変わります。

与党(自民&維新)が現時点で想定している「食料品の消費税ゼロ」は、「免税取引」です。
こうなれば、仕入れ税額控除が可能になるので、輸出企業と同様、「消費税の還付」が受けられます。

100円で仕入れたパンを想定し、パン屋さんの事例で考えると、以下の通りになります。

 

項目 免税(ゼロ税率)
 売上に係る消費税 0円
 仕入に係る消費税 ▲5円(控除可能)
 最終的な納税額 ▲5円(還付)

 

ただ上記の形になるのであれば、私たち会計事務所による税務申告が別途必要になります。

消費税の課税期間は通常の12ヶ月間の他、「1ヶ月」や「3ヶ月」に短縮する方法も選択できますが、その分だけ消費税の申告事務負担が増えることになりますので、自民公約は良いことばかりとは言えません。

また、消費税減税後、食料品がどこまで値下げされるのかも全く不透明です。


非課税(居住用不動産)

「消費税ゼロ」というのは、自民公約実現後の食料品同様、「居住用不動産」も同様です。
しかし、消費税の取扱について厳密に言えば、異なります。

まず「居住用の家賃(賃貸マンション・アパート含む)」に消費税はかかりませんが、免税取引ではなく、「非課税取引」であることに注目しましょう。
これは社会政策的配慮に基づく形で「非課税取引」に指定されており、生活に不可欠な住居費の負担軽減や住宅確保の促進が目的とされているからです。

アパートやマンションの場合、家賃とは別に管理費や共益費が発生することが多いでしょう。
ただこれらは、住居として入居者が共同で利用する部分の費用負担であるならば、非課税になります。

また、アパートやマンションの駐車場代は、次の要件をすべて満たす場合に限り、非課税になります。

①入居者1戸当たり1台分以上の駐車スペースが確保されていること(自動車保有の有無に関わらず)
②入居者から、部屋の賃料とは別に駐車場代を別々に受け取っていないこと

 

4. 不動産オーナーが押さえるべき消費税実務の最終整理

以上、不動産オーナーの立場からすれば、住宅用の家賃収入は「非課税」になりますので、家賃収入が1,000万円を超えても消費税課税事業者にはなりません。

ただし住宅用&事業用の両方で家賃収入がある場合、事業用の家賃収入部分が1,000万円を超えると課税事業者になりますので、家賃収入の内訳をしっかり把握しておいて下さい。

また、2020年の税制改正によって、居住用建物の取得に係る消費税還付スキームは封鎖されました。
住宅用の家賃収入が「非課税売上」となりますので、その住宅用建物の取得に際して建築工事会社に支払った消費税は控除できないため、還付されません。

従来は「自販機スキーム」による消費税還付も存在しましたが、現行では不可能になっています。

自民圧勝によって、「食料品」の消費税に関する話題が世間を賑わせることになりますが、
「不動産」に関する消費税の取り扱いもこの機会にきちんと整理しておいて下さいね。

 当ブログを運営している三和都市開発は、
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【当ブログ執筆者】

TFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト
社会保険労務士法人トップ労務マネージメント
税理士 中小企業診断士 代表兼CEO  岩佐 孝彦
TEL/06-4796-7771    mail/iwasa@tfp-j.com
公式サイト/www.tfp-j.com

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