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【こどもの日】9割の税理士も知らない「選択型贈与」の盲点

講演で9割の税理士が知らなかった、
選択型贈与の盲点。
こどもの日によせて、
岩佐税理士からとっておきのお話です。
相続時精算課税制度と小規模宅地の特例の不適用について理解することで、
贈与の最適解が見つかるかもしれません。
ぜひご一読ください。
目次
1. こどもの日によせて
2. 不動産の生前贈与をするなら
3. 相続時精算課税制度のデメリットとは
4. 9割の税理士も知らない! 相続時精算課税制度(選択型贈与)の盲点
5. 子への生前贈与は専門家も交えて熟考を!
1. こどもの日によせて
5月5日は「こどもの日」。
毎年この日には、日本の少子化の深刻さを示す報道が見られます。
前年のこの日には『15歳未満の子供、43年連続減少』という報道がなされました。
さらに1年遡り、前々年のこの日は『15歳未満の子供、42年連続減少』との報道でした。
本ブログを執筆している4月下旬段階ではまだ報道がありませんが、
恐らく今年のこの日の報道は『15歳未満の子供、44年連続減少』となるでしょう。
しかしこんな報道を毎年目にしても、もはや誰も驚くことはないでしょうし、
少子化の流れは周知の事実です。
ただ「親思う心にまさる親心」という言葉もあるように、
子が親を思う心よりも、親が子を思う心の方がより深いものです。

2. 不動産の生前贈与をするなら
不動産オーナーのあなたなら今、子に不動産を生前贈与することを視野に入れているかもしれません。
もし、あなたの子が18歳以上であれば、「相続時精算課税制度」を活用し、不動産の生前贈与を検討して下さい。
相続時精算課税制度とは別名“選択型贈与”とも言われ、
贈与を受ける子(または孫)の選択により適用できる優遇制度です。
この制度を選択できる対象者は以下の通りです。
▼ 贈与者(あげる人)……60歳以上の父母または祖父母
▼ 受贈者(もらう人)……18歳以上の子または孫
通常の暦年贈与であれば、非課税枠は1年あたり110万円しかありません。
ただしこの“選択型贈与”であれば、複数年にわたり2,500万円の非課税枠があります。
つまり、同一の父母または祖父母からの贈与は、累積贈与額が2,500万円を超えるまで何回贈与しても、贈与税はゼロなのです。

3. 相続時精算課税制度のデメリットとは
ただ注意して下さい。
非課税枠の金額の大きさだけを見れば、暦年贈与と相続時精算課税制度(選択型贈与)のどちらが有利なのか、
一目瞭然のように見えます。
しかし、なぜ選択制になっているのか、本質論を考えてみましょう。
選択制になっているのは、デメリットがあるからです。
世間の道理というのは、メリット100%で、デメリットはゼロという話は基本的に存在しません。
相続時精算課税制度における暦年贈与との大きな違いは、相続時の生前加算メカニズムとして以下の通りです。
▼ 暦年贈与……生前7年以内の贈与額を相続財産に加算
▼ 選択型贈与……生前贈与額すべてを相続財産に加算
(注)令和5年度税制改正により年110万円以下の贈与を除く
ただごめんなさい!
以上の論点は税理士なら誰でも知っていますし、不動産オーナーの大半の方もよくご存知でいらっしゃいます。
・・・しかし相続時精算課税制度(選択型贈与)の論点として、9割の税理士も知らない“盲点”があるのをご存知でしょうか?

4. 9割の税理士も知らない! 相続時精算課税制度(選択型贈与)の盲点
わたくし岩佐は、2023年6月に税理士協同組合主催の講演を行いました。
名古屋の税理士約150名に対し、『会社と個人の資産保全を考える~相続・贈与のポイント』というテーマでお話しましたが、
今から紹介する論点は9割の税理士が知らなかったので、要注意です。
相続時精算制度を選択した場合、以下の3つのリスクが存在します。
① 時価下落時の不利益課税
② 子が親よりも先に死亡時の不利益課税
③ 小規模宅地の特例の不適用
上記の中で今回は、不動産オーナーに直結する「小規模宅地の特例の不適用」について解説します。
<小規模宅地の特例の不適用について>
小規模宅地の特例とは、相続税の優遇制度のことです。
例えば、以下のようなものがあります。
・居住用土地であれば330㎡まで80%評価減
・特定事業用宅地であれば400㎡まで80%評価減
・貸付事業用宅地であれば200㎡まで50%評価減
しかし注意してほしいのは、相続時精算課税制度を選択した「土地」の場合、相続発生時に小規模宅地の特例は使えません。
相続時精算課税制度を利用すべき資産は、将来の価値が現在よりも上がる可能性が高い性格を有するものです。
都市部の「収益不動産」の他、毎期堅実なる黒字経営を実践されている中小企業の「自社株」が代表例です。
ただ収益不動産にて相続時精算課税制度を使う場合、土地と建物を切り離して、検討すべきでしょう。
建物だけを対象とした相続時精算課税制度を利用するのが最善であるケースが存在します。
● 建物は相続時精算課税制度を使い、生前贈与する。
● 土地は相続発生まで待つ。
・・・そして、相続時に満を持して小規模宅地の特例による評価減のメリットを享受する。
こんなシナリオがベストである可能性があるのです。
目先の非課税枠2,500万円の金額の大きさだけに目を奪われ、
安易に不動産マルゴトで相続時精算制度を適用することは、慎重に検討すべきなのです。

5. 子への生前贈与は専門家も交えて熟考を!
「こどもの日」を迎えるに際し、どんな形で、子に不動産を生前贈与すべきなのか、
よく考えて下さいね。長期視点で相続発生時も見据え、小規模宅地の特例の適用チャンスも視野に入れておきましょう。
ただこの場合、借地権の問題も生じますので、税理士によく相談して下さい。
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【当ブログ執筆者】
TFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト
社会保険労務士法人トップ労務マネージメント
税理士 中小企業診断士 代表兼CEO 岩佐 孝彦
TEL/06-4796-7771 mail/iwasa@tfp-j.com
公式サイト/www.tfp-j.com
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