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【中高年引きこもり】高齢の親が遺す住まいや遺言書

【中高年引きこもり】高齢の親が遺す住まいや遺言書

中高年の引きこもりの数は、全国に61.3万人いるといわれています。
引きこもり全体からみても中高年の割合は一番多くなっています。
また、それに伴って親の高齢化も進んでいます。
 
今回の記事では、高齢の親が引きこもりの我が子に遺すべき住まいや遺言について
考えていきます。


参考文献:内閣府ホームページより「ひきこもり支援読本」畠中雅子・浜田裕也 親が高齢化、死亡した場合のための備え

 


目次

1.「ずっとこのまま」という覚悟
2. 引きこもりの子に遺したい住まい
3. 遺言書をつくり、兄弟姉妹に配慮した相続対策を
4. 親亡きあとの子どものサポート
5. さいごに


 

1.「ずっとこのまま」という覚悟

覚悟を先送りするほど、未来への不安は増していく

「この先も、ずっとこのまま外に出ない」
「この先も、子どもは働かないで生きていく」
このことを前提として、子どもの一生涯の生活を成り立たせるにはどうしたらいいか。

...このような考えを持って行動するには覚悟が必要です。
絶望感を感じてしまう方も、少なからずいらっしゃると思います。

もちろん、子どもがいつか外に出て、仕事に就き自立することを諦める必要はありません。

ですがその一方で、最低限の条件での未来を覚悟し、
備えができるかどうか考えておくことも大切ではないでしょうか。

それができれば、もし外に出られた時、もし仕事につけた時に
「想定以上のプラス材料」として喜ぶことができるかもしれません。


まずは、自分が亡くなった後でも子どもの生活が成り立つのかどうか、
資産や収支を確かめ、検証してみましょう。

・現金・預金などの洗い出し
・持ち家の現在の価値
・年間収支の把握・想定

その他、自分自身が将来、
24時間の介護サービスを受けることになったり
介護付有料老人ホームへ入居する可能性もあります。

その時にかかる費用も、念頭においておきましょう。


また、子どもが受け取れる年金や保険等も考慮に入れて
長期の収支の見通しを立てられればさらに安心です。


 

 

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関連記事▶︎【一括査定】査定額の違い、どう判断したらいいの?安心売却の「買い取り保証制度」がおすすめ!
 

 

2.引きこもりの子に残したい住まい

できるだけ親が元気なうちに、
子どもの住まいの確保につとめたい

親が亡くなったあとでも、
引きこもりの子どもが暮らしていける住まいとはどういうものか、考えてみましょう。

 

小さめの家に建て替える

古い一戸建てに住んでいる場合、
いずれは家の修繕や建て替えの必要性に迫られます。

子どもが一人でも、お金の工面や手続きができるかどうか考えてみましょう。

引きこもりの子供の負担をなるべく減らしたい場合、
今のうちに小さめの家に建て替えて、
土地の一部は売却するなどの準備がおすすめです。

 

賃貸併用住宅に建て替える

もし利便性のいい土地に一戸建てを所有している場合、
賃貸併用住宅に建て替えることも検討できます。

賃貸物件にすることで、
将来にわたって子どもの収入を生み出すことができます。

とはいえ、引きこもりの子どもが自分で
建物の管理や家賃の集金をすることは困難かもしれません。

建物の管理・維持もふくめ、不動産管理業者に依頼するのが安心でしょう。
その際、子どもの状況を理解し、親切に力になってくれるような会社を
選ぶことが大切になってきます。

 

マンションに住み替える

資産の大部分を不動産が占めていて、
子供に遺したい生活資金が不足しているような場合、
現在の住まいを売却して小さめのマンションに住み替える方法も検討できます。

売却益がのこれば、子どもの生活資金に充当できるでしょう。

庭の手入れ、建物の手入れなどをする必要がないので維持管理は楽といえます。

 

賃貸物件に住む

賃貸物件に引きこもりの子どもが住んでいくには、
注意しておきたいことが2つあります。

まず、家賃の振り込みについて子どもが自分で行えそうにない場合は
自動送金サービスを設定しておくとよいでしょう。

また、更新には本人の手続きが必要です。
自宅に郵送される新しい契約書に記名押印し
更新費用を振り込みなどの手続きができるかどうか、
考えておく必要があります。

 

リバースモーゲージについて

リバースモーゲージとは、自宅を担保にしてお金を借りる制度のことです。
通常は家を買って住宅ローンを返済していくのに対し、
自分の持ち家を担保にしてお金を借りる仕組みです。

リバースモーゲージで有効なのは、「家の建て替え」です。
立地がよければ、リバースモーゲージで捻出した費用を使って
賃貸併用住宅を建てることも可能です。


 

3.遺言書をつくり、兄弟姉妹に配慮した相続対策を

引きこもりの子どもに、財産を残すには

引きこもりの子どもに兄弟姉妹がいる場合、
資産の多い少ないに関わらず、遺言書をのこし
相続対策をしっかり行っておくことをおすすめします。

なぜなら、「今まであの子にばかりお金をかけていたのだから
せめて相続くらいは平等にしてほしい」と要求されることも
少なくないからです。

ですが、自立できない子どもにお金がかかってしまうのも当然で、
そこを理解してもらうことは親がやるべきことでもあるのです。

「申し訳ないが、あの子にこの家と生活費を残したい」
「親としての、お願いだ」など、
ありのままの気持ちを兄弟姉妹に伝えることが大切です。

その上で、口頭では不十分なので「遺言書」として
しっかり残しておくことをおすすめします。

ただし遺言書があるからといって、
思った通りの相続がなされるかというとそうとは限りません。

子どもたちには、法律で守られている「遺留分」があります。
遺留分とは、法定相続分の半分は必ずもらえる権利のことです。
もし「遺産は全額、引きこもりの子へ」と遺言書をのこしても、
法廷遺留分を申し立てられれば、規定の財産は兄弟姉妹に渡ることになります。


不動産は売却してできるだけ現金化する
 

相続において厄介なのが「不動産」です。
これは不動産の性質上、「分けることが困難」だからです。

特に、兄弟間で名義を共有させるなどはトラブルのもとで、
不動産は売却してできるだけ現金化することで分配しやすくしておくほうが
安心です。


遺言書や相続について、詳しくは下記の関連記事をご覧ください。
▶︎「遺書」と「遺言書」の違い 
▶︎言いにくいことを言わなくちゃ、伝わらない webまんが華麗なるSOUZOKU 第13話 
▶︎エンディングノートの書き方と、最近のエンディングノート事情 



 

 

4.親亡きあとの子どものサポート

任意後見人制度や、負担付遺贈の検討

もし兄弟姉妹に引きこもりの子どものサポートを頼めない時、
つぎの一手となるのが「任意後見制度」です。

任意後見制度
将来子どもの判断能力が低下した場合に、
任意後見人に資産管理などのサポートをしてもらう制度。
報酬額などをとりきめ、公正証書で契約書をつくります。

任意後見人
・自分達で選ぶことができる。
・親族であることが理想的。

任意後見人のサポート内容
・財産の管理
・契約の締結代行

具体的には年金や預貯金の管理、生活費の送金や物品の購入、入院や介護サービスの手続き、
税金や公共料金の支払い、不動産の管理などがあります。

身の回りの世話や、家事などは含まれません。

 

 

負担付遺贈
受け取る側に一定の条件(義務)をつけて財産を渡す「負担付遺贈」という方法もあります。

「引きこもりの子どもの面倒をみてもらう代わりに、0,000万円の遺産を○○に譲る」といった形で
兄弟姉妹、または第三者に遺産を渡すやり方です。

遺贈の趣旨をふまえると、義務の履行にかかる費用以上のお金を遺贈する必要があります。

任意後見人や負担付遺贈については、弁護士などの専門機関への相談をおすすめします。

 

5.さいごに

引きこもりの年齢が高くなるほど
相談先が減っていき、
社会復帰の可能性も低くなっていくのが現状です。

かくいう筆者にも、
長年ひきこもり状態が続いている友人がいます。
幼馴染ですので、親御さんのことも知っており
少なからず心配しています。

本記事の内容が、すべてのご家庭の環境や、
経済状況に通用するものではないと承知しつつ、
「こんな方法があるのか」と知っていただくことで、視点が変わったり、
何かひとつでも前向きな状況に変わればいいと思って書かせていただきました。

 

もしご自身が引きこもりの子どもを持っていらっしゃる、
また、身の回りでそういったご家庭の方がおられたら、
この記事の内容が参考になれば幸いです。


 

※この記事は内閣府が発行している「ひきこもり支援読本」を参考にしています。
ある程度の資産や持ち家がある方が対策しやすい内容となっていますが、生活保護の受給という手段についても言及されています。

 



 

三和都市開発では、ご家庭の事情に考慮したうえで
必要があれば「家の住み替え」「建て替え」「売却」などの
サポートをいたします。
弁護士、税理士、司法書士との連携もありますので
ぜひお気軽にお問合せください。
 


 

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