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空き家がクマを呼ぶ。放置が招く新たなリスク〜全国で増える「空き家出没」7事例〜

空き家がクマを呼ぶ。放置が招く新たなリスク〜全国で増える「空き家出没」7事例〜

この秋も各地でクマの出没が相次いでいます。
実はその背景には、増え続ける空き家の存在があることをご存じでしょうか。
人の気配がなくなった建物や庭先は、クマにとって安心して過ごせる“隠れ家”。
全国では、実際に空き家や廃屋にクマが入り込む事例も報告されています。


目次
1. 人の気配が消えた場所に、クマが現れる
2. 空き家にクマが出没した国内7事例
3. 行政も警鐘を鳴らす「空き家とクマ」の関係
4. 空き家管理法が示す“管理責任”とは
5. 管理が難しい空き家は、早めの売却も選択肢に



 

1. 人の気配が消えた場所に、クマが現れる


2025年は、全国的にクマの出没・被害が過去最高水準に達しています。
4〜9月の死者数は全国で12人と過去最多レベルに上り、出没件数も2万件超と報じられました。

一部地域では、春だけで人身被害が例年の3倍に達し、各県の通報件数も前年を大きく上回っています。


 

“記録的出没”の背景にある、人の不在

背景には、エサ不足や気候変動だけでなく、人の生活圏の空洞化があります。
人の出入りがなくなった空き家や放置された畑、残された果樹は、
クマにとって「安全で食べ物のある場所」となります。

空き家の数が年々増え続けていることも、いまや誰もが実感する当たり前の現実です。
総務省の調査では全国の空き家率が13.8%(約900万戸)と過去最高となりました。
そして、人の暮らしが減る地域では、自然との境界が少しずつ曖昧になりつつあります。

空き家の増加が野生動物の行動範囲を拡大させている、とも言えるかもしれません。




2. 空き家にクマが出没した国内7事例

全国ではすでに、空き家や廃屋を“隠れ家”として利用するクマの事例が報告されています。
以下は、2024〜2025年に報じられた代表的な7件です。

1. 北海道木古内町

山間の空き家に親子グマ3頭。防犯カメラ映像で連日確認。
秋が深まり、山の実が減る時期。空き家周辺に果樹や残飯があり、親子グマの「越冬下見」とみられる。

 2025年10月14日報道

2. 富山県富山市栗山地区

国道沿いの廃屋付近に潜み、緊急銃猟で駆除。
山と住宅街の境界にある“半放棄集落”。草木が生い茂り、人の出入りがほぼなかった。
2025年11月5日

3. 福島県喜多方市(熱塩加納町)

空き家に侵入・居座り、花火で威嚇退去。翌日も再出没。
老朽化した住宅で戸が外れ、出入り自由。近隣に果樹が多く、“安全+餌あり”の好条件。
2024年12月2日

 

4. 福島県喜多方市

空き家隣接の集落で、住家のコタツにクマが侵入。吹き矢で捕獲。
隣家が長期空き家。夜間の静かな住宅地で雪を避けて侵入した可能性。
侵入:2024年12月23日夕/捕獲:24日午後


5. 福島県会津若松市(門田町黒岩)

空き家敷地の柿の木に登るクマを目撃。
空き家の庭に未収穫の柿が多数。人の気配がなく、果実が長く残っていたことが誘因。
2025年11月7日 14:20ごろ


6. 栃木県那須塩原市(上塩原)

空き家敷地内でクマ目撃。
温泉地帯の別荘空き家エリア。観光シーズン前で人が少ない時期に発生。
2025年6月28日 17:10ごろ


7. 秋田県秋田市(千秋城下町)

建築中(無人)住宅に侵入・居座り→箱わなで捕獲。
都市中心部・知事公舎近く。工事資材の臭いにも動じない“人慣れ”個体。
2025年10月16日 午前8:30ごろ侵入/昼捕獲 

 

傾向をまとめると...

季節性:秋〜初冬(10〜11月)に集中。
立地特徴:人家と山林の境界・別荘地・空き家密集地帯。
共通要因:人の不在+食料源+安全な隠れ場。
対応:花火威嚇・麻酔捕獲・銃猟まで事例により様々。

 


3. 行政も警鐘を鳴らす「空き家とクマ」の関係

各自治体は、クマの侵入リスクを踏まえ、空き家管理の徹底を呼びかけています。

・福島県
「戸締まりされていない空き家や倉庫にクマが侵入し、荒らす事案が確認されている」
「果実・生ゴミを放置しない」「人の気配を保つ」ことを推奨。

・富山県・秋田県
「空き家周辺の草刈り」「果樹撤去」「戸締まり強化」を獣害防止対策として明示。

行政レベルでも、空き家管理=防災・防犯・防獣という考え方が広がっています。

 


4. 空き家管理法が示す“管理責任”とは

2023年改正の「空家等対策の推進に関する特別措置法」では、空き家所有者の責務が次のように定められています。


第4条(所有者等の責務)
空家等の所有者等は、その空家等が地域住民の生活環境に悪影響を及ぼすことがないよう、
適切な管理その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。


「生活環境の悪影響」には、防災・衛生だけでなく、野生動物被害も含まれます。
所有者が長期間放置した空き家が、地域安全を損なうケースは今後さらに問題視されるでしょう。

 

 

5. 管理が難しい空き家は、早めの売却も選択肢に

クマは「人の存在」を最も嫌います。
そのため、人が定期的に出入りしているかどうかが最大の抑止力です。

管理者が実践したいこと

・月1回以上の見回り・草刈り
・果樹や落果の処理
・建物の戸締まり・通気口の封鎖
・生ゴミや残飯の放置防止
・地域での見回り協力

ただし、長期利用予定がなく、管理が難しい場合は早めの売却や利活用も視野に入れることが現実的です。
空き家を引き継ぎ、人が住む・使うことで、その場所に再び“人の気配”が戻ります。
また、買い手が見込めないならば解体して更地にすることも考えるべきかもしれません。
解体には行政の補助金が出る場合もありますので、よく調べてみましょう。

 

  三和都市開発では、
管理が難しくなった空き家の買取・活用・再生相談を承っています。
「売る」「貸す」「活かす」状況に応じた最適な方法を一緒に考えましょう。
  

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